「エルメス」の“ラジオ局”が原宿に出現 聴いて、見て、触れるメンズの世界観を体験してみた

「エルメス(HERMES)」がメンズの世界観をラジオを通じて表現するイベント「ラジオエルメス」が9月1日から始まります。9月29日までの期間中は、インターネットラジオでファッションからライフスタイルまでさまざまなジャンルの番組が放送されます。そして東京・原宿には「ラジオエルメス」を体現した、誰でも入場無料のラジオステーションがイベント期間中限定で“開局”します。オープン前日に行われたメディア向けの内覧会で、ひと足早く体験してきました。

0821_helmes20.webpエントランスをくぐると、ドレスアップしたオブジェがお出迎え。会場内はレトロフューチャーな空間が広がり、すでに何だかワクワクします!壁にはヴェロニク・ニシャニアン(Veronique Nichanian)=アーティスティック・ディレクターが手掛けた2019-20年秋冬メンズのランウエイショーの映像が大きく映し出され、古いラジオのようなマシーンや実際に公開収録が行われる予定のセットが目に飛び込んできました。収録室にはネオンサインやブランドイニシャルの“H”があしらわれ、スクリーンにはネクタイの柄が映し出されるなど、どれも写真映えする素敵なスペース。誰でも中に入って撮影が可能なので、フォトスポットとしてもぴったりです。

ひと際強いインパクトだったのが、アートのように山積みされたラジカセです。19-20年秋冬メンズ・コレクションのバッグが昔ながらのラジカセに混ざって飾られており、なかなかの迫力にぼーっと眺めていると……動くんです!ただの飾りではなく、実際に生きているんです。動き出す瞬間はなかなかびっくりするので、ゆっくり眺めるのがオススメ。

ラジカセの反対側の壁には坂本龍一さんやRADWIMPSの野田洋次郎さん、仏バンドCamp Claudeらの写真がコラージュされています。これらはなんと全て日本で撮影されたのだとか。「エルメス」とアーティスト、そして日本ならではの景色が融合するビジュアルがかっこいい。その隣には、何やらレコードが視聴できそうなラックが設置されています。でもこれただの視聴コーナーではありませんでした!

レコードカバーが全て「エルメス」のメンズのスカーフの柄になっており、好きな柄を選んで写真のようにセットするだけでランウエイショーで使用されたBGMが再生されるんです。僕はかわいいクマの柄を選んでみましたが、意外にもアップテンポなクール系でした。自分が選んだ柄がどのような音楽を奏でるのか、ぜひお試しあれ。

2階に上がると、メンズのコレクションで実際に使われた素材で作ったレコードカバーがあり、反対側の壁には何やら羽がついたスニーカーがディスプレーされています。「『ラジオエルメス』を日本から世界に発信しよう!」という意味の羽かなと思いきや……答えは同フロアで体験できるVR映像の中にありました。ネタバレになるので詳しくは書きませんが、実際に体験してみてください。本当にオススメです。

坂本龍一さんと三味線演奏家の本條秀慈郎さんによるセッションをVRで体験中の弊紙「WWDジャパン」編集長も、このリアクション。「編集長オーバーすぎ〜」と思ったそこのあなたにこそチャレンジしてほしい!こうなる気持ち、わかりますから。映像の内容は1週間ごとに替わり、野田洋次郎さんやCamp Claudeの臨場感があるライブも見られそうなので毎週来たいです!

遊びどころや撮りどころがたくさんありすぎてついつい遊んでしまいましたが、会場でイベントのロゴやラジオステーションなどのアーティスティック・ディレクションを手掛けたYOSHIROTTENさんを発見!あわてて取材モードに切り替え、お話を聞きました。「今回の依頼をいただいてから『エルメス』のショーを見たり、イベントに行ったりしてモノ作りへのこだわりや歴史を深く知ることができたので、それを形にしたかった。創業から受け継がれきたものが未来へと向かっていくイメージで、フューチャリスティックなロゴやデザインを採用した」と語ります。YOSHIROTTENさんは今回の仕事を受ける前までは「30代の自分にとって『エルメス』は高級で緊張感があり、気軽に店に入れないイメージだった」とのことですが、ブランドについて知れば知るほど自身のカルチャーとの接点も見つかり、若者の街である原宿のストリートになじむ世界観を作り上げていけたそう。長い歴史と若い世代の感覚が融合した空間を見ると、納得です。「例えば、公開収録中にパーソナリティーが誰かを呼び、ゲストがこの会場に急遽駆けつけるといったこともあるかもしれない。リアルな場所だからこその体験を楽しんでほしい」とYOSHIROTTENさんは期待します。

ちなみに、YOSHIROTTENさんは昔、深夜にFMラジオでパンクロックなどを聴いていたそうです。彼と同世代である僕もラジオが好きで、中学・高校生のころはAMラジオで関西の人気番組「ヤングタウン」などを両親に隠れて夜中にこっそり聴いていました。“ハガキ職人”を目指してギャグを書いたハガキを何通も応募し、1通も採用されなかったという苦い過去もあります(笑)。僕がラジオを好きな理由の一つは、耳で声や音楽を聴きながら、その先にいる人や光景を想像する楽しさがあったから。「ラジオエルメス」では、想像の世界を実際に見て、触って、感じることができました。世代を問わず、「エルメス」のメンズに普段あまりなじみがなくても、ブランドに対する想像の答え合わせができる場所です。それが正解でも不正解でも、きっと楽しめるはず。インターネットラジオとラジオステーションの両方を、ぜひ体験してみてください。

ジェレミー・スコットに聞く 「モスキーノ」デビューコレクションのキーモチーフに「マクドナルド」を選んだ理由 

ジェレミー・スコットによる「モスキーノ(MOSCHINO)」デビューショーになった2019-20年秋冬コレクションは、「マクドナルド」など誰もが知っているモチーフを多用した痛快パロディで話題になった。ファーストルックは、赤 × 黄色のマクドナルドカラーに染めたおなじみのノーカラースーツ。チェーンバッグやシューズにはこれ見よがしに”M”のロゴがのせられた。中盤は、ブラック&ゴールドでギラギラにドレスアップしたラッパーのようなスタイル。その後は、表情豊かな「スポンジ・ボブ」が、ウエアやバリエーション豊富なバッグに登場。終盤は、「バドワイザー」や「ハーシーズ」などのパッケージをラグジュアリーなドレスに仕立てた。ユーモラスでちょっとシニカル、自由奔放でやんちゃなクリエイションで魅了した創業デザイナーのフランコ・モスキーノを思い起こさせた。ショー終了後には、一部のコレクションをオンラインで販売。即完売したことも話題になった。

「モスキーノ」にはたくさんのアーカイブがあるが、どこを参考にした?

重要だと考える3つのポイントがある。”日常着としてのスーツ”、90年代のヒップホップが流行していた時期に人気を集めた”ストリートスタイルの要素”、そしてブランドとしてよく知られている”楽しくて驚きのあるドレス”。

その3つの要素がしっかりと表現されていた。また、あなたとフランコ・モスキーノには、たくさんの共通点があると思うが。

フランコと僕には多くの共通したDNAがあり、だからこそ僕はこの仕事を受けたんだ。彼の仕事にシンパシーを感じなければ、受けることはなかった!僕たちの共通点で最もユニークなところは、2人ともユーモアをコレクションに反映しているところ。これは、ファッションではとてもレアなことだと思う。

パロディは、ともすればチープな印象になってしまう。けれど今回のコレクションは違った。

最高のテーラー、パタンナー、裁縫師たちと仕事ができるからだよ。「モスキーノ」を生み出すアエッフェ社は、世界で最も良いマニュファクチャーだと思う。

「マクドナルド」や「バドワイザー」などアメリカのブランドを選んだのは、あなたがアメリカ人だから?

僕がアメリカ人であることも要因かもしれない。けれど、何よりもグローバルにアピールする力があるからこれらのブランドを選んだんだ。日本にも「マクドナルド」があるように、世界のさまざまな国にも存在する。そして、多くの人は「バドワイザー」のロゴを認識できるでしょ?デザインを見ただけでユーモアを理解できること、つまりユニバーサルランゲージだからなんだ。

アイキャッチな”M”のロゴをのせたウエアやショーでおみやげとして配ったiPhoneケースは、SNSを通じて瞬く間に世界中に広がった。意図していた?

いいえ。僕はデザインをするうえでとてもヴィジュアルを大切にするから、作品もおのずとフォトジェニックになるんだと思う。グラフィカルでアイコニックなスタイルを好んでいるから。ただ、こんなにも広がったのは僕のデザインの中に美しさがあったからかな(笑)。

発表したアイテムの一部をショー直後からオンラインで販売。売り切れ続出だった。

カプセルコレクションがすぐに売り切れたのは、とても素晴らしいこと。そもそもこのアイデアは、どのように「ファストファッション」を表現するか、ということだったんだ。それは、ファストフードとハイファッションをミックスするということでもあった。ルックが出来上がった時に、そのコンセプトをさらに発展させ、カプセルコレクションとしてショー直後から売り出すことは、とても当たり前のように思えたんだ。

あなた自身もファストフードをよく食べる?

僕の好きなファストフードはピザで、食べるのはイタリアにいる時だけだよ!

ホテルニューオータニのナイトプール、屋根付きプライベートシート新登場&プールサイドバーも

東京・ホテルニューオータニのナイトプールが2019年7月6日(土)から9月8日(日)までの期間限定でオープンする。

ホテルニューオータニのナイトプールの会場となるのは、400年の歴史を誇る1万坪の日本庭園の新緑と、開放的な空に囲まれた、施設内のガーデンプール。アッパーデッキにはラグジュアリーなプライベートスペースも設け、ライトアップと共に都会の喧騒から解き放たれた非日常な空間を提供する。

YM02019年には、新たなプライベートシート「ワレア(WALEA)」が登場。屋根付き2名掛けのソファシートで、夜風に当たりながら心地よい時間を過ごすことが可能だ。

また、プール2階のデッキテラスには、水着のまま利用できるプールサイドダイニング「アウトリガー」がオープン。ホテル館内のレストラン「SATSUKI」の新作メニューのほか、プール全体を一望できるロングバーカウンターからは、ホテルバーテンダーによる本格カクテルを楽しむことが出来る。

MvYなお、ガーデンプールは、同期間中の日中9時から19時も営業。たっぷりの日差しを浴びながら夏の思い出を作るのもおすすめだ。

ホテルニューオータニ ナイトプール&ガーデンプール
オープン期間:2019年7月6日(土)~9月8日(日)
会場:ホテルニューオータニ内ガーデンプール
住所:東京都千代田区紀尾井町4-1

ナイトプール
オープン時間:18:00~22:00(最終入場21:00)
料金:
・平日
ホテル宿泊者 大人 2,000円/子供 1,000円、外来者 大人 10,000円/子供 8,000円
・土日祝
ホテル宿泊者 大人 2,000円/子供 1,000円、外来者 大人 12,000円/子供 10,000円
・プライムシート「ワレア」(1日限定2組)
1棟 70,000円

ガーデンプール
オープン時間:9:00~19:00
料金:
・平日
ホテル宿泊者 大人 2,000円/子供 1,000円、外来者 大人 20,000円/子供 8,000円
・土日祝
ホテル宿泊者 大人 2,000円/子供 1,000円、外来者 大人 25,000円/子供 10,000円
・プライムシート「ワレア」(1日限定2組)
1棟 70,000円
・ラグジュアリープライベートコテージ「スーパーカバナ」(1日限定1組)
1棟 120,000円
・プレミアムシート ルアーナ(1日限定12席)
大人 1名 20,000円

AIと3Dボディースキャナーを駆使、ワコールが初のデジタル店舗を表参道に

ワコール(WACOAL)は5月30日、東急プラザ表参道原宿4階に初のデジタル店舗「ワコール 3D スマート アンド トライ(WACOAL 3D SMART & TRY)」をオープンした。約108平方メートルの店舗には3Dボディースキャナーと2つのカウンセリングルームを設置し、ショップの中央には接客AI(人工知能)を搭載したタブレット閲覧スペースを設ける。ワコールが独自で開発した新接客サービス“3D スマート アンド トライ”が体験できる初の常設店舗になる。1964年から女性の体の調査と分析を続けているワコール人間科学研究所のデータとデジタルが結び付いた革新的なインナーウエアショップの登場だ。

1559179920_61363855_143366640161495_8192877728911851520_n.webpセルフサービスで計測や商品の検索、試着、購入できるほか、ビューティアドバイザーによるカウンセリングを受けることも可能。3Dボディースキャナーは、わずか5秒でバストから、腕、ウエスト、ヒップ、足など18カ所の計測ができるほか、バストの体積なども図り、体型の特徴および最適なブラジャーやショーツなどのサイズを判定する。計測したデータは店内のタブレットで見る事ができ、体型分析や過去のデータと比較できるようになっている。また、接客AIがこのデータに基づき、好みのデザインやシルエットを選択すると、おすすめの下着を提案。「ワコール(WACOAL)」「ウイング(WING)」「スタディオファイブ(STUDIO FIVE)」「サルート(SALUTE)」「デイト(DATE.)」「ラゼ(LAZEE)」「ブラジェニック(BRAGENIC)」という幅広いブランドのラインアップも魅力だ。これら商品は店舗に在庫があれば購入可能で、なければ、無料で自宅まで送付サービスもある。計測データをプリントして持ち帰り、ワコールのオンラインショップで購入することもできる。

1559179910_61384762_143366506828175_5972064274611175424_o.webp計測から商品の選択、購入まで全てセルフでできるストレスフリーな環境を作ることで、「サイズを測られるのが嫌」「試着が面倒」など下着の購入時につきもののネガティブな点が解決される。また、店舗またはオンライン購入、商品の無料配送サービスなど消費者が購入方法を選べるのも利点だ。また、ワコールではこれらデータを集積することで、現代女性の体型や変化を記録し、商品開発に生かすことができる。下着業界にもデジタル革新の波。この店舗が、今後の一般消費者の下着購入にどのような変化をもたらすか注目が集まる。

“出川狩り”のあった20年前なら考えられない

花王のヘアケアブランド「エッセンシャル(ESSENTIAL)」のCMに出演しているタレントの出川哲郎が、渋谷109前イベントステージで行われた「ヘアケア ラクちん化運動 応援演説会」イベントに登場した。「昔なら、女性向け化粧品のCMは一番遠いジャンルだった。申し訳ない気持ちでいっぱいです。よく私にオファーしてくれたと、いまだに不思議。どういう経緯で僕を起用したのか、会議の場にいたかった」と恐縮しながらも、製品のアピールを懸命に行った。

180823_ESSENTIAL_03.webp20年前には“抱かれたくない男”ランキングの絶対王者だった出川だが、この日は通りかかった女性たちの黄色い歓声を受け、「時代は変わったなぁ」としみじみ。「そもそも、渋谷でイベントができるのも20年前は考えられない。渋谷はいつも“出川狩り”に遭っていたので、地獄の思い出しかない。こうやって渋谷の街で平和にイベントに出演して、集まってくださる方に手を振るなんて」と感慨深げに振り返った。

180823_ESSENTIAL_02.webpこの日、応援団長として軽トラックの荷台に立った出川は、8月に刷新しダメージケアや速乾など、4つのタイプをそろえた製品の特徴を“「エッセンシャル」が掲げる公約”として演説風に紹介。自身の名前と顔写真が入った応援団長の名刺を会場に集まった一般客やレポーターにも熱心に配った他、会場近くに店を構えるマツモトキヨシのスタッフにも頭を下げながら渡し「『エッセンシャル』をぜひ一番前の棚に!」と営業活動を行っていた。

ショーウィンドウで初のプロジェクションマッピング

ウィメンズブランド「アグリス(AGRIS)」を手掛けるデザイナーの鷺森アグリは、着物の新しいスタイリングを提案する「ファッションとキモノとイキモノ展」を3月27日~4月2日に阪急うめだ本店で開く。期間中のショーウィンドウには鷺森アグリがディレクションした同展のアートワークが展示される。阪急うめだ本店では初の試みとなるショーウィンドウでのプロジェクションマッピングも企画しており、鷺森による“カブキモノ”の世界観を投影する。

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展示会では、「アグリス」の“求愛”をテーマにしたプロジェトで女優の仲里依紗のために制作したドレスも展示する。3月3日に行われた神戸コレクションで仲が着用した同ドレスはピンクのPVCを使用した打掛で、鳥や獣、花を組み合わせた想像上の生き物を表現した。2017年にスタートした同プロジェクトでは、これまで女優の吉高由里子やフォトグラファーのヨシダナギのためのドレスを制作してきた。

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30日には、鷺森アグリやプロジェクトに携わったイラストレーターのハセガワアヤ、デザイナーのハイカロリイオトメ、着付け師の玉置容子によるトークショーを行う。鷺森が提唱する“カブク”についてクリエイションの観点から対談するほか、3月3日に行われた神戸コレクションでのアートパフォーマンスも公開する。

おぐねぇーがプロデュースするメイクアップブランドが誕生

RIZAPグループのマルコは、ヘアメイクアップアーティストの小椋ケンイチ(おぐねぇー)がプロデュースするメイクアップブランド「ジェムスビューティ(仮称)」を今秋から、全国のマルコ営業店および公式オンラインストアで販売する。同社は“美の総合総社”を企業理念に掲げており、ボディーメイクランジェリーや基礎化粧品に続いて、初のメイクアップブランドの立ち上げとなる。

“輝く宝石”をコンセプトに、大人の輝きにこだわって厳選した宝石のパウダーを配合したメイクアップアイテムをラインアップする。ダイヤモンドパウダーを配合したハイライトや、贅沢な輝きをもたらすルビー・ダイヤモンド・トルマリンパウダーを配合したリップスティックのほか、チークカラー、クリームアイシャドウ、リップグロス、メイクアップフィクサーなど、計6アイテムをそろえる。価格は未定。上品な宝石の輝きで大人の女性の美しさを引き立てるメイクアップブランドだ。

小椋ケンイチは、400人以上のヘアメイクを担当してきた経験や独特の美的センス活かし、自身初となるメイクアップブランドをプロデュースする。

「ロエベ」がウィリアム・モリスからインスパイアされたカプセル・コレクションを発表

ロエベ(LOEWE)」は11月15日、19世紀英国のテキスタイルデザイナーでアーティスト、そしてライターでもあったウィリアム・モリス(William Morris)の作品からインスピレーションを得たカプセル・コレクションを発売する。また同日から21日まで、伊勢丹新宿本店1階=ザ・ステージにポップアップショップをオープンする。同店限定カラーの“ハンモック スモール”バッグと“パズル”の財布も並ぶ。

optimize.webp (2)「ロエベ」はこのコレクションを製作するにあたり、モリス商会(Morris & Co.)のアーカイブに特別にアクセスする許可を得て、その中からジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)=クリエイティブ・ディレクターが、1874~83年に壁紙や布地のデザインとして考案された「いちご泥棒」「フォレスト」「アカンサス」「ハニーサックル」の4種類のプリントを選んだ。

optimize.webp (1)このコレクションはスカーフやブローチ、バックパックに加え、ジャケット、ジーンズ、シャツ、ドレスのウエア、さらに、アイコンバッグの“パズル”や “ハンモック”などのアクセサリー類など幅広いアイテムをラインアップ。中でも、「フォレスト」から抜き出したキツネのモチーフをプリントしたブラックナパのバイカージャケットや、モリスの椅子がブラックのシルクスクリーンでプリントされた遊び心溢れるオレンジカーフレザーのトートバッグなどが印象的だ。

アンダーソンは「ウィリアム・モリスは生活工芸品に対する私たちの見方を根本から変えたことで、過去200年間における最も重要なデザイナーの1人になった」と語る。今コレクションには、モリスが自然からインスピレーションを得て表現したおなじみのデザインが用いられている。デザイン界の巨匠であるモリスのクラシックなボキャブラリーは、パンクからヒントを得たというブリーチ加工のデニムシリーズや、キーカラーにオレンジを用いるなど、意外性のある要素を組み合わせて新しいアプローチを見せている。

サステナカンファレンス開催 ケリング、「パタゴニア」「H&M」「ヴォーグ」の代表が語る

ファッション産業の透明化を目指す任意団体「ファッションレボリューションジャパン」は4月24日、東京・渋谷の「トランクホテル」でサステイナビリティーをテーマにしたセッショントークを開催した。有料にもかかわらず会場は終始満席で、来場者の半数以上が20代前半の人たちだった。

セッションは4つ行われた。1つ目は「ファッションと環境のつながり」をテーマに、環境省の岡野隆宏・大臣官房環境計画課企画調査室室長と、繊維商社・豊島の溝口量久・執行役員営業企画室室長が登壇した。

optimize.webp (6)環境省の岡野室長はまず地球環境の現状について説明し、そのために環境・経済・社会の総合的向上が不可欠であることを述べた。豊島の溝口室長は、同社が16年前から取り組むオーガニックコットンプロジェクト「オーガビッツ(ORGABITS)」や、廃棄食品から染料を抽出していることなどを紹介。「エコ素材をエコひいきしてほしいな」と語るなどして会場を沸かせた。

このセッションで強調されたのはサステイナビリティーに取り組む時に「厳密性と緩さが重要」だということ。「100%完璧に行おうとすると難しい。まずは10%でも行うことが大切である」ことを2人は伝えた。また、「社会を大きく変えるための仕組み作りが必要で、各個人が行うサステイナブルアクションが価値創造や喜びになる社会になれば」と締めくくった。

2つ目のテーマは「トレンドメーカーとしてできること」。「ヴォーグ ジャパン(VOGUE JAPAN)」の渡辺三津子編集長とケリング(KERING)のセシリア・タカヤマ(Cecilia Takayama)オペレーション&テクノロジー マテリアルイノベーションラボラトリー(MIL)ディレクターが登壇した。

渡辺編集長は19年2月号でサステイナブル特集を行ったことを紹介しながら、「ここ1~2年でのファッション業界の変化を感じ、消費者目線で興味を持っていただきたいと特集を組んだ。こうしなければいけないではなく、愛しているものが悲しい状態にあるというもやもやを大切にして、今後も読者と意識を共有し、『ヴォーグ』らしい形で続けていきたい」という。また、最近では各国「ヴォーグ」とのサステイナビリティーに関する最新情報の交換が活発に行われていると語った。

タカヤマ・ディレクターはケリングのビジネスの中核にサステイナビリティーがあること、最高基準を満たしたサステイナブル素材を提供すること目的にしたMILの活動などを紹介した。2人は「ファッションはエモーショナルなものであり、人々に影響を与える産業。ラグジュアリーの意味の一つにサステイナビリティーがあり、それをクールにファッションに変換していきたい」と締めくくった。

3つ目は、「なぜ今サステイナビリティーを推進するのか」というテーマでへネス・アンド・マウリッツ・ジャパンの山浦誉史CSRコーディネーターとストライプインターナショナルの二宮朋子SDGs推進室長が登場。

山浦コーディネーターは、循環型ファッションを目指す同社の取り組みについてプレゼンテーションした。二宮室長は14年から作る人も着る人もフェアなサプライチェーンの実現に取り組んでいることに言及し、SNSを通じて縫製工場とブランドのつながりを発信していることを語った。

また、両社ともショッピングバッグの有料化を行っているが、そのことについて山浦コーディネーターは「ショッピングバッグ自体を減らすことが重要で課金しているのはなるべく使わないという選択をしてほしいから」と話し、二宮室長は、「無料のものでも誰かが作ったもの。そこを意識してほしいと思った」と話した。

4つ目は、「今日からできるサステイナビリティーへの一歩」と題し、特定非営利活動法人ゼロ・ウェイストアカデミーの坂野昌理事長とパタゴニア(PATAGONIA)日本支社の篠健司ブランド・レスポンシビリティ・マネージャーが店単位でできるサステイナビリティーについて話した。店舗におけるごみをいかに減らすかを、「パタゴニア」が行っている具体的な事例とともにレクチャーした。

坂野理事長は徳島県上勝(かみかつ)町で「ごみ排出ゼロ」に取り組み、1月に行われた世界経済フォーラムの年次総会(通称、ダボス会議)には共同議長の一人として参加した。「ダボス会議でもサステイナビリティーと循環型に取り組むことは成長戦略ということを確認した。これは経済の文脈から見ると画期的なこと。これからはビジネスモデルをいかに循環型にするのかが問われ、あるもので回していくことが重要になる。社会の仕組みから変えていくことが必要」と述べた。

「ファッションレボリューション」は2014年の設立。同年4月24日にバングラデシュの縫製工場が崩壊し、1100人以上が死亡して2500人以上が負傷し、200人以上が行方不明となった事故をきっかけに、このような悲劇を二度と起こさないために何をすべきか、何ができるのかを考えるためにスタートした国際的な団体で、今回のイベントを主催したのはその日本における組織。